結論としては、国内FXは、信頼性と資金保全の面に強く、トレードコストが抑えられ、資金力があり一定額以上に稼げると税金面でも強いです。海外FXは、借金リスクゼロで安心して、少ない資金からボーナスを活用してハイレバトレードができる面で稼ぎやすいです。
そのため、充実しているボーナスや借金リスクゼロのゼロカットシステムなど海外FX特有のメリットを享受しながら、国内FXの擬似環境を体験することもできるので、海外FXで口座開設するのがおすすめです。
国内FXと海外FXの違い
国内FXと海外FXの違いをまとめました。比較してみると、FXでも全くトレード環境が異なることが理解できるはずです。
項目 | 国内FX | 海外FX |
信頼度 | 日本の金融庁に登録 信頼度は高い | 日本の金融庁に無登録 海外の金融ライセンスを保有 信頼度は低い業者も少なくない |
取引プラットフォーム | 独自プラットフォームが一般的 | MT4/MT5が大多数 |
レバレッジ | 最大25倍 | 最大2000倍の業者も存在する |
スプレッド | 狭い | やや広い |
ロスカット水準 | 高い(50~100%) | 低い(0~20%) |
ゼロカットシステム | なし | あり |
追証 | あり | なし |
損失繰越 | あり | なし |
ボーナス | ある(制限が多い) | あり |
トレードの透明性 | やや低い | 高い(NDD方式が一般的) |
取扱い商品の数 | 少ない | 多い |
自動売買システム | 有料 | MT4なら無料あり |
税金 | 分離課税(20.315%) | 累進課税(15~55%) |
では、各項目を深掘りして国内FXと海外FXを徹底的に比較していきます。
国内FX|特徴とメリット・デメリット
国内FXとは、日本の金融庁に登録されており、日本国内の居住者を対象にサービスを提供しているFX業者を指します。
FXにはさまざまなリスクがあるため、金融庁が以下のように投資者保護のためのルールを設けています。
「金融商品取引法」では、有価証券・デリバティブ取引の「販売・勧誘」業務のほか、「投資助言」「投資運用」及び「顧客資産の管理」についても。登録制により、横断的に規制します。
国内FX業者は上記ルールに沿って運営しています。そのため、信頼性・安全性は高い点はメリットと言えますが、レバレッジ規制や追証による借金リスクなど、ルールを遵守するがゆえのデメリットも存在します。
国内FXを利用するメリット
国内FXのメリットは4つあります。
信頼性・安全性が高い日本の金融庁に登録している
国内FX業者は、日本の金融庁に登録しているFX業者のことを指します。日本の金融庁の厳正な審査をクリアした会社のみが登録できますので、信頼度は高いと言えます。
特に国内FXを利用する人が重要視している点は、「信託保全」です。金融庁のルールにより、国内FX業者の「信託保全」は義務化されています。そのため、万が一、国内FX業者が破綻したときでもトレーダーの資産は保護されます。

資産保護を重要視するトレーダーにとっては国内FXの方が安全です。
スプレッドが狭い
国内FXは海外FXに比べてもスプレッドが狭く設定されているのが特徴です。スプレッドが狭いとトレードコストが低くなり、利益を出しやすくなります。
例えば、国内FX大手証券会社の「GMOクリック証券」と海外FX大手の「XMTrading」で比較すると、スプレッドの差は以下です。
USD/JPYの平均スプレッド | |
GMOクリック証券 | 0.2pips |
XM|KIWAMI極口座 | 0.7pips |
XM|スタンダード口座 | 1.6pips |
2022年10月には、XMでトレードコストが最も狭いKIWAMI極み口座が登場しました。USD/JPYの平均スプレッドも0.7pipsと国内FXよりは広いものの、国内FXに準ずるレベルまで狭くなってきています。
利益額に関係なく税率は一律
国内FXで得た利益は「先物取引に係る雑所得等」に区分されます。利益がいくらでも分離課税が適用され、税率は一律で20.315%です。そのため、海外FXで適用される累進課税が20%を超える方は、国内FXの利用を検討してみましょう。
確定申告で損失を繰り越せる
国内FXの所得区分「先物取引に係る雑所得等」では、年間の収支がマイナスになっても、確定申告で損失を繰り越しができ節税が可能です。
海外FXでは、万が一収支が年間でマイナスになっても、翌年に繰り越せず税金面で不利になります。
国内FXのデメリット
税金面や信頼度において優位にある国内FXも日本の金融庁に登録しているため規制を受けます。その規制が海外FX利用者からすれば、デメリットにあたります。
最大レバレッジは25倍まで
国内FXのレバレッジは最大でも25倍に規制されています。海外FXだと最大で1000〜2000倍のレバレッジを謳っている海外FX業者があることを考えると、80分の1ほどのレバレッジしかかけられません。
そのため、国内FXで大きい利益を得るためには、どうしても多額の資金が必要です。ただ、考え方によっては、レバレッジを抑えることで、トレーダーのリスクを軽減させているとも言えます。
MT4・MT5に対応していない
国内FX業者だと、独自の取引プラットフォームを用意していることが多く、海外FX業者を利用しているユーザーが愛用するMT4/MT5が使える業者は少数しかありません。
独自プラットフォームだと自動売買などを利用することができないなど制約も多いです。また、複数の国内FX業者を利用している場合は、取引プラットフォームを都度開いて利用することになりますので、管理の手間が増えてしまうのもデメリットと言えるでしょう。
ロスカットレベルが高く借金リスクがある
国内FXには追証が発生するリスクがあります。つまり、借金するリスクがあります。一方で、海外FXではゼロカットシステムを導入している業者がほとんどのため、追証はほぼありません。
海外FX|特徴とメリット・デメリット
海外FXとは、日本の金融庁に無登録な状態でFXサービスを提供している海外FX業者を指します。
そのため、日本の金融庁から警告として、金融庁サイト「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」に掲載されます。しかし、それぞれの海外FX業者では、日本以外の金融ライセンスを取得しており、ライセンスの種類や数によって信頼性の高い海外FX業者も存在します。
例えば、大手海外FX業者であるXMでは、以下の複数の金融ライセンスを保有しています。
名称 | 取得難易度(5段階評価) | 所在地 |
金融行為監督機構 (FCA) | ★★★★★ | イギリス |
キプロス証券取引委員会 (CySEC) | ★★★★ | キプロス |
セーシェル共和国金融庁 (FSA) | ★★ | セーシェル共和国 |
海外FXの特徴はハイレバレッジ、ゼロカットで借金リスクがない点です。少ない資金で大きな利益を狙いたい人におすすめです。
海外FXのメリット
海外FXは、以下の6つのメリットがあります。
ハイレバでトレードできる
海外FXにはレバレッジの規制がないので、25倍よりもはるかに高いレバレッジがかけられます。
海外FX業者はおおよそ1000倍前後のレバレッジをかけられるところが多いですが、さらに上をいく5000~6000倍のとんでもないレバレッジをかけられる海外FX業者も存在します。
ゼロカットシステムで借金リスクゼロ
海外FXでは、ゼロカットシステムを導入している業者がほとんどです。ゼロカットシステムとは、口座残高以上の損失が発生した場合、FX業者がマイナス損失分を負担してくれるシステムを指します。
つまり、トレーダーは口座残高以上の損失を払う必要がないので、借金するリスクはゼロになります。
ボーナスキャンペーンが豊富
海外FXは、国内FXと比べ物にならないほどボーナスキャンペーンが豊富です。海外FXでは、口座開設ボーナス・入金ボーナス・トレードボーナス・期間限定のキャンペーンなどがあり、入金額以上に有効証拠金を増やすことができる点が特徴です。
MT4・MT5を使える
多くの海外FX業者でMT4/MT5が利用可能となっています。注文だけでなくテクニカル分析や自動売買もできる高機能なツールという点で、世界中のトレーダーに人気のプラットフォームとなっています。
一つのアプリで複数の海外FX業者を管理できる点も手間がなく利便性が高いので、MT4/MT5が使えるのはメリットと言えます。
取り扱い商品が多い
海外FX業者では、国内FX業者では取扱いのないようなマイナー通貨ぺアやCFD、仮想通貨などをトレードができる点も魅力です。
特に仮想通貨トレードは土日祝も取引可能となっているので、FX好きな方はいつでもトレードができるという点で海外FXは魅力的なはずです。
取引の透明性が高い
ほとんどの海外FXは、トレードに透明性の高いNDD方式を採用しています。
海外FXのデメリット
海外FX業者のデメリットは以下の3つです。
トレードコストが高い
海外FX業者は、国内FX業者に比べるとスプレッドが広いことが多いです。例えば、国内FX大手証券会社の「GMOクリック証券」と海外FX大手の「XMTrading」で比較すると、スプレッドの差は以下です。
USD/JPYの平均スプレッド | |
GMOクリック証券 | 0.2pips |
XM|KIWAMI極口座 | 0.7pips |
XM|スタンダード口座 | 1.6pips |
しかし、上記の表にもありますが、2022年10月にはXMでスプレッドが狭いKIWAMI極み口座が登場するなど、国内FXとの比較してもトレードコストが低くなってきました。
「海外FXキャッシュバック」と海外FX業者の「ボーナス」を活用したらトレードコストは下げられる?
また、海外FX業者を利用する際には「海外FXキャッシュバックサイト」を経由して口座を開設して一定の条件下でトレードすることで、トレードするたびにキャッシュバックを受けることができるサービスがあります。併せて、海外FX業者のボーナスを活用すると以下のようにまで実質トレードコストを抑えることができます。
XM口座 | 通貨ペア | 平均スプレッド | キャッシュバック | ボーナス | 実質トレードコスト |
スタンダード口座 | USDJPY | 1.6pips | 0.9pips | 0.66pips | 0.04pips |
KIWAMI極み口座 | USDJPY | 0.7pips | 0.27pips | なし | 0.43pips |
海外FXの税金は累進課税
海外FXの利益は「その他の雑所得」と区分され、累進課税が適用されます。課税所得額に応じて、最大45%まで税率が変動します。海外FXを含めた総所得が900万円を超えるまでは国内FXとほぼ同じ税率ですが、695万円までは海外FXの方が税率が低くなります。
課税所得額 | 所得税 | 所得控除額 | 住民税 | 税率(合算) |
195万円以下 | 5% | 0 | 10% | 15% |
195万1円~330万円 | 10% | 97,500円 | 10% | 20% |
330万1円~695万円 | 20% | 427,500円 | 10% | 30% |
695万1円~900万円 | 23% | 636,000円 | 10% | 33% |
900万1円~1,800万円 | 33% | 1,536,000円 | 10% | 43% |
1,800万1円~4,000万円 | 40% | 2,796,000円 | 10% | 50% |
4,000万1円以上 | 45% | 4,796,000円 | 10% | 55% |
出金拒否や口座凍結されるリスク
TwitterなどSNSでは海外FXの出金拒否や口座凍結についてのつぶやきがよく散見されますが、実際は禁止事項を守らなかった場合など海外FX会社による問題ではなく、ユーザーの問題であることが多いので、心配するほどのリスクは高くありません。
海外FX・国内FXについてのよくある質問
金融庁に登録されていないから海外Xは違法ですか?
違法ではありません。
日本の金融庁のライセンスではなく、海外の金融ライセンスを保有して運営しています。信頼度の高い海外FX業者も多数あります。
海外FX業者の多くは取得難易度の高い海外の金融ライセンスを、業者によっては複数保有しています。
あえて登録しないことで、ハイレバレッジやゼロカットシステムなどトレーダーに魅力的なサービスを展開しています。
日本人が海外FX業者でトレードしたら犯罪ですか?
日本人が海外FX業者を利用しても違法ではありません。
「①無登録の海外所在業者」が「②日本居住者」に向けて「③勧誘行為」をすることは違法、だとされていますが、私たち日本人が海外FXを利用すること自体は違法ではなく、合法です。
日本語対応のホームページやサポートは海外在住の日本人に向けたサービスの紹介となるので、勧誘行為になりません。
英語ができないと海外FXは使えませんか?
英語ができなくても使えます。
最近の海外FX業者は日本語対応しているケースがほとんどです。
海外FXのハイレバレッジでのトレードはリスクしかない?
リスクはあります。
しかし、ハイレバレッジを利用できる海外FXよりも追証が発生する国内FXの方が借金リスクはあります。

海外FXにはゼロカットシステムもあるため、入金した資金以上の損失を被ることはありません。
海外FXはトレードの規制が多いのでしょうか?
禁止事項はありますが、国内FXも同じです。海外FXだけが規制されるということはありません。
トレードに関して、両建てやアービトラージ、ボーナスの不正取得など各業者で禁止事項が設けられています。
海外FXと国内FXはどっちがおすすめでしょうか?
トレードを行う上で重視するポイントや資金力によります。
国内FXは資金に余裕があり、信頼性やトレードコストを重視する人におすすめです。海外FXは少ない資金で借金リスクなしにハイレバトレードしたい人におすすめです。
海外FXでは出金したときに課税対象になるのでしょうか?
いいえ「注文決済して利益が確定したとき」です。
海外FXでは追証なし借金リスクがゼロなのはなぜなのでしょうか?
海外FXではゼロカットシステムが採用されています。口座残高以上の損失が発生した場合、海外FX業者がマイナス損失分を負担してくれるためです。
国内FX業者は稼ぎづらいのでしょうか?
国内FXでも資金力があると稼げます。
海外FXよりレバレッジが低いため、稼げないと思われる国内FXですが、業者による影響はありません。
海外FXと国内FXどちらも利益が出たら税金はどうなりますか?
海外FXと国内FXで課税方法が違うため、利益の合算はできません。それぞれの税率で確定申告し、納税する必要があります。
海外FXで億単位の出金も可能でしょうか?
出金上限のない海外FX業者ならできます。
国内FXと海外FXの比較まとめ
項目 | 国内FX | 海外FX |
信頼度 | 日本の金融庁に登録 信頼度は高い | 日本の金融庁に無登録 海外の金融ライセンスを保有 信頼度は低い業者も少なくない |
取引プラットフォーム | 独自プラットフォームが一般的 | MT4/MT5が大多数 |
レバレッジ | 最大25倍 | 最大2000倍の業者も存在する |
スプレッド | 狭い | やや広い |
ロスカット水準 | 高い(50~100%) | 低い(0~20%) |
ゼロカットシステム | なし | あり |
追証 | あり | なし |
損失繰越 | あり | なし |
ボーナス | ある(制限が多い) | あり |
トレードの透明性 | やや低い | 高い(NDD方式が一般的) |
取扱い商品の数 | 少ない | 多い |
自動売買システム | 有料 | MT4なら無料あり |
税金 | 分離課税(20.315%) | 累進課税(15~55%) |
国内FXは、信頼性と資金保全の面に強く、トレードコストが抑えられ、資金力があり一定額以上に稼げると税金面でも強いです。
海外FXは、借金リスクゼロで安心して、少ない資金からボーナスを活用してハイレバトレードができる面で稼ぎやすいです。
どちらかに一方に決める必要はありませんが、海外FX業者ならレバレッジなしやロット数を下げる、トレードコストの低い口座タイプの選択などで国内FX業者とほぼ同等の取引環境にすることも可能です。
充実しているボーナスや借金リスクゼロのゼロカットシステムなど海外FX特有のメリットを享受しながら、国内FXの擬似環境を体験することもできます。そういった意味で、まずは海外FXで口座開設してみるのがおすすめです。
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