海外FX初心者でも押さえておくべきで重要な経済指標は以下の5つです。
経済指標とは、各国の経済状況データです。重要な経済指標の結果によって時期により為替やCFD商品価格が動くことがあったり、相場のトレンド転換点となったりすることがあるので、発表時期は把握しておきましょう。
海外FX重要経済指標ランキングTOP5
以上のような代表的な重要指標が発表される前後は値動きが大きくなる可能性がありますので、いつ発表されるのか・なぜ重要なのかを理解しておきましょう。
米国雇用統計
最も重要度が高く、世界中のトレーダーが最も注目している経済指標が米国雇用統計です。
2023年現在、米国では景気後退期を見据えて、テック企業を中心にレイオフなどのニュースが目立ってきています。日本では終身雇用の文化が未だ根強いですが、アメリカではあっさりクビを切られるのが当たり前です。
つまり、雇用状況の変化は個人消費に大きな影響を与えるため、最も重要視されているのです。
雇用統計前には、予想数値が出されますが、良い方向にも悪い方向にも大きく外れる頻度が多い指標です。相場は予想に反した結果に過剰に反応して急激な変動が起こります。
FOMC(エフオーエムシー)
米雇用統計と同じくらい重要な経済指標はFOMC(エフオーエムシー)です。FOMCとは、Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略称です。
米国の中央銀行FRB(米連邦準備制度理事会)によって定期的に開かれ、米地区連銀経済報告書をもとに、米国の政策金利を決定します。FRBは、いわば日本で言うところの日本銀行とイメージすれば良いでしょう
FOMCは2日間あり、2日目に政策金利が発表されます。予測と結果の差だけでなく、発表後に行われるFRBのパウエル議長の発言によってもレートが大きく動きます。
ハト的な結果の後にタカ的な発言があると相場は上下に大きく動きます。
議長が何か発言するだけで為替が激しく反応しますので、注目度が高い経済指標と言えるでしょう。
米消費者物価指数(CPI)
米消費者物価指数は、米労働省労働統計局(BLS)が発表する、米国のインフレ率がわかる重要な指標です。
消費者物価指数はCPI(Consumer Price Index)と呼ばれ、一般消費者世帯が購入している商品(衣料や食料品など約200項目)の価格の値動きを数値化したものです。
まさに米国国民の生活水準を示す指標ですね。
四半期GDP(速報値・改定値・確定値)
四半期GDP(国内総生産:Gross Domestic Product)は、一定期間に米国で生み出した財やサービスの付加価値の総額を指します。経済成長や景気動向を総合的に判断できる重要な経済指標です。
日本のニュース番組でもよく「経済成長率」をいう言葉を耳にします。「経済成長率」は、今年GDPと前年GDPと比べて算出した割合で、経済がどれくらい成長しているのかどうかを分かりやすく表しています。
実はGDP自体は毎月発表されていますが、そこまでマーケットは注目していません。しかし、1月・4月・7月・10月に発表される四半期GDPの速報値には注目度も高いため、相場が荒れる可能性もあります。
また、四半期GDP発表をした後にも注意が必要です。
・四半期GDP発表をした翌月に発表される改定値
・四半期GDP発表をした翌々月に発表される確定値
これら改定値や確定値も修正が大きければ、相場が変動することがあります。
ISM製造業景況指数
ISM(Institute for Supply Management:全米供給管理協会)が発表する製造業における指標です。毎月の第一営業日に発表されるため、重要経済指標の中で一番早い「景気先行指標」として注目されています。
ISM指数は50%が分岐点です。50%を超えれば景気拡大、50%を下回ると景気後退と言われます。
生産、新規受注、在庫、雇用など数値の内容も前月と比べて良くなったかどうかが注目されます。
経済指標とは|見方・種類・押さえるべき3カ国は?
そもそも経済指標についての解説をしていきます。
経済指標とは、世界各国の中央銀行などから発表されているその国の豊かさや景気を計るデータです。
経済指標には物価や雇用など主に4ジャンルがあり、経済指標が発表されると、相場に大きな影響を与えます。

経済が後退するか上昇するかを先わかりできるから、経済指標は注目されるのね。
経済指標の見方
経済指標は主に3つの項目を注目されます。
今回の予想値は、経済アナリストなどが事前予想して発表している数値です。前月比など過去の経緯を踏まえて発表されます。
上記の例のように「今回は2.9%と上昇するだろう」と期待するトレーダーが多い中、今回の四半期GDPの結果が2.7%だったら、多くのトレーダーは予想値より低いことになります。
数値が上昇すると予測していたにもかかわらず、予想値よりも下落しているということは想定以上に景気後退するのではないかとマーケットは反応します。
予想値次第で今回の結果の見方が変わるため、今回の予想値をしっかりと把握しておく必要性があります。
「実際の数値×トレーダーの連想や思惑」が、相場変動に大きな影響を与えることを意識して、経済指標をみることが重要です。
経済指標の種類
経済指標は、大きく分けて以下の4つの種類があります。
雇用関連
代表的な雇用関連の経済指標は以下の3つです。
その国の「企業に雇用されている人数」と「失業率」を表すことで、企業の経営状況を先行的に確認できる指標なので注目されます。
ほかにも「新規失業保険申請件数」では、「将来的に失業してしまうかも」と心配している人を確認できる数値です。
景気関連
景気を確認する経済指標は以下の3つです。
GDPとは国がどれだけ生産量を増やし、経済的に成長できたかを図る数値です。経済成長を総合的に評価した指標なので、今後の経済がどうなるのかを把握する上で重要な指標となっています。
景気好況なのか低迷なのかで相場変動が大きく起こることを知っておくとトレードにも役立ちます。
物価関連
物価を確認する主な経済指標は2つです。
CPIは、小売りやサービス業の価格がどのように変化しているかを確認にする数値です。
PPIは、生産者が設定した販売価格を確認するための数値です。
消費する側と生産する側の価格変動を確認することで物価に対する反応を見ることができます。
物価が高いと感じる人が増えれば消費は減ります。国民の消費行動を先行的に確認できる数値です。
金利関連
金利関係の経済指標は、主に各国の政策金利を決める会合を抑えておきましょう。
政策金利は、各国の中央銀行が調査して決めている数値で、金利の調整が行われています。
景気が良い場合は金利が上がり、景気が悪い場合には金利が下がることが多いです。
国の中央銀行が発表している内容なので、今後の経済状況に大きな影響を与える数値になります。トレンドが大きく転換するきっかけにもなります。
経済指標を見るべき3つの主要国
経済指標をみるときに注意すべき点は、一つの国だけで見ても情報が偏ることです。正しく、相場を読み解くためにも、以下の3つの主要国の経済指標を確認するようにしましょう。
海外FX重要経済指標についてよくある質問
重要経済指標の日程はどこで確認すればいいですか?
「XM経済指標カレンダー」で今まで挙げてきた指標が具体的にいつなのかを確認できます。経済指標は毎月、日にちが前後することもありますので、正確な日付は経済指標カレンダーで確認しておくのが良いでしょう。
指標の結果はどこで確認すればよいですか?
経済指標の結果を確認する方法はいくつもありますが、おすすめは以下の3つです。
>SBIリクイディティ・マーケット(Twitter)
>後藤達也(Twitter)
>TRADAYS(iPhoneアプリ)
重要経済指標が発表されると相場はどんな反応をしますか?
「雇用統計」「FOMC」「CPI」「ISM製造業景況指数」「四半期GDP」の経済指標が発表されると基本的にはどちらかにレートが激しく動きやすいです。
市場予想値との乖離によって相場は変動します。サプライズ的な大幅な乖離があると相場が値が飛ぶように反応します。
しかし、重要指標発表直後のレートの動き方は予測困難なケースがほとんどです。
・急上昇してから直後に急直下
・急直下してから徐々に上昇
・上昇したと思ったら全戻しで横ばい
上級のトレーダーでも読めない場合はリスクヘッジとしてポジションを閉じて東京時間になってからエントリーする方もいるほどです。
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