XMでは法人口座を開設することができません。
海外FXで法人口座を開設すると、税率を下げたり、経費対象を広げて節税できたりメリットが多いですが、XMでは法人口座を作ることができませんので、他の海外FX業者で法人口座をつくるようにしましょう。
法人化できるおすすめ業者は、「FXGT」「AXIORY」「exness」の3社です。
法人化できる海外FX業者のうち、信頼と実績のある3社です。どちらの海外FX業者にしようか迷っている方は、上記の3つから比較検討されることをおすすめします。
なお、法人口座を海外FX業者で開設することにはデメリットも存在します。法人化することで、個人口座より損する可能性も考慮した上で、法人口座を開設するようにしましょう。
XMTradingでは法人口座が開設できない|海外法人でも不可
XMでは2023年現在、法人口座を開設することができません。
2018年頃までは法人口座は開設することができました。XMに法人口座開設の再開についても直接質問した結果、現状はXMで法人口座の開設を再開する予定はないとの回答を受けました。

もしあなたが海外FXで法人口座を作りたい場合は他の海外FX業者で検討するようにしましょう。
XM法人口座について語られる一方で、特定の噂が存在します。それは「海外の法人であればXM法人口座が開設できる」というものです。この噂は一部のXMユーザーの間で広まっていますが、事実はどうでしょうか。
以前は海外の法人でもXM法人口座を開設できたとされていますが、現在では日本・海外問わずXM法人口座の開設は行われていません。
法人口座が開設できる3つの海外FX業者
海外FXで法人口座が作れる業者のうち、信頼と実績から以下の3つの業者をピックアップしています。
もちろん、税金の面から安易に考えて、法人口座を解説した方がお得なのはそうですが、法人化することによりデメリットも存在します。法人化した方がお得なのかどうか、今のままの方がいいのかわからない方は以下の記事を参考にしてください。
海外FXの法人口座とは|基本的な特徴と利用シーン
法人口座の特性
法人口座は、一般的に企業が金融機関に開設する口座を指します。
個人口座と異なり、法人口座は企業の収入や支出、投資などを管理するために使用されます。
また、法人口座は法人の名義で開設され、その運用は法人の財務部門や経営者が行います。
法人口座を運用するための要素
法人口座を効果的に運用するためには、法人の経済状況、投資戦略、リスク管理の能力などが重要です。
また、法人口座を運用する際には、税法や金融規制の知識も必要です。これらの要素を総合的に考慮し、適切な運用戦略を立てることが求められます。
海外FXの法人口座をつくるメリット|節税するなら個人口座より◎
海外FXで法人口座を開設するメリットは6つあります。なかでも、所得税率が低く抑えられること、経費にできる対象が広がることが大きなメリットです。あなたがもし法人化したら今よりも節税できるかどうか確認してみましょう。
所得にかかる税率を低く抑えられる
海外FXで法人化した場合、所得が1000万円以上だと個人口座に比べて海外FXの利益にかかる税率を低く抑えることができます。
項目 | 個人口座(所得税+住民税) | 法人口座(法人税+事業税など) |
税率 | 15~55% | 21.8~33.2% |
所得500万円 | 30% | ~33.2% |
所得700万円 | 33% | ~33.2% |
所得1,000万円 | 43% | ~33.2% |
個人口座の場合、所得税と住民税で税率は最大で55%。つまり半分以上は税金でもっていかれることになります。所得税は、収入に応じて高くなるので、利益が多いほど税率は高くなってしまいます。
ところが、法人口座は最大でも33.2%までとなっています。法人税以外にも複数の税金がかかるため、大雑把な計算ではありますが、どれだけ稼いでも税率は最大33.2%となると思ってください。
個人口座の税率は、所得が700万円を超えると33%で法人口座と同じです。では法人口座でなくてもよいかと思われるかもしれません。
しかし税率が同じでも、法人口座は個人口座よりも経費にできる範囲が広くなります。つまり、700万以上でも法人口座の方がより節税できる可能性があることになります。
所得が1,000万円を超えると個人口座の税率は43%です。税率だけみれば法人口座の方が33.2%と低く抑えられ、経費になる対象も広がることを考慮すれば、圧倒的に法人口座が有利です。
ただし一概に言えない要素もあります。法人化するには、税理士費用など、個人事業主には必要なかった経費も増えていきます。
同じ所得でも「海外FXの利益がどのくらいの金額になるのか?」「毎年同じ利益を出せるか?」で節税効果は異なってきます。

ケースバイケースになってくるため、実際に法人化するかどうかは税理士さんに相談して細かいシミュレーションしてもらったほうが良いでしょう。
経費にできる対象が広がる(社用車や社員への給与など)
海外FXで法人化すると、経費にできる対象が増えます。
多くの場合、上記のように社用車や家賃の一部、ネット代などを経費にすることができます。ただ、法人化に伴い、税理士費用が年間50万円以上かかるため、利益が少ない方は損する可能性もありますので注意しましょう。
また、法人化に伴って個人口座では必要なかった手続きや作業が増えてます。そのため、FXトレードにかける時間や労力が少なくなることもあります。
損益通算・損益繰越ができる
損益通算・損益繰越が可能という点も法人口座・法人化の大きなメリットです。
これは、一定の期間内であれば、黒字の年と赤字の年の損益を通算したり、赤字を将来の所得に繰り越して控除したりすることが可能で、これにより税負担を抑えることができます。
ただし、損益通算・損益繰越をうまく利用するためには、一定の計画性と予測能力が求められます。
特に、ビジネスが成長段階にある場合や市場環境が不安定な場合には、このメリットは大きな影響を持つことがあります。

法人化することで経費を増やせる一方で、適切な経理がなされないと税務調査のリスクも増えるので慎重に計画を立てましょう。
海外FXの法人口座のデメリット|法人化で発生する費用もある
海外FXで法人口座を開設することにはデメリットも当然あります。最も大きなデメリットは、法人設立と廃業時に費用がかかることです。
何も考えずに勢いで法人化してしまうと、必要なコストを見誤って大きく損失を出す可能性もあります。しっかり理解した上で、法人口座の開設を検討しましょう。
法人設立のコストが最低でも10万円かかる
法人設立には、10万円~50万円の費用がかかります。
法人設立には、法人登記の費用で約25万円、書類作成などを専門家に依頼する場合はさらに費用は10~20万円が上乗せされます。
株式会社ではなく、合同会社を設立する場合は10万円程度で抑えられますので、とにかく費用を抑えたい方は合同会社で検討してもよいでしょう。
海外FXをやるだけならば、合同会社でも全く問題ありませんが、今後事業を展開していくとなると合同会社は上場できないなどデメリットもあるので、どちらで法人化するかは比較しましょう。
法人維持費も必要になってくる
法人を設立した後も、個人と比べると維持費が多くかかります。主に以下の3点は法人を維持する上で必要なコストとなります。
社会保険加入に伴う費用
まず法人化すると、健康保険や厚生年金は必ず加入しなければなりません。従業員を雇う場合は、従業員の社会保険料の半分を会社が負担することになり、金額的にはかなり負担が大きくなります。
赤字でも支払いが必要な法人住民税
法人税の多くは利益に対して課税されるので赤字の場合は支払わなくてよいものがほとんどです。しかし、法人に課される法人住民税の7万円は、赤字であったとしても必ず支払わなければなりません。

ちなみに個人事業主であれば、赤字だった場合は、所得税や住民税の支払いはありません。
税理士・公認会計士などの利用費用
法人化すると個人事業主と比べて会計処理が複雑になります。自分1人で対応することはかなり困難となりますので、ほとんどの場合で税理士や公認会計士に委託することになるため、費用がかかってくるわけです。
廃業時のコストが最低でも7万円かかる
海外FXで法人化した場合、廃業時にもコストがかかっていきます。
法人の廃業手続きは無料ではできません。最低でも7万円の費用がかかります。さらに、税理士に依頼した場合はさらにコストがかかってきます。
法人を設立する場合は、それなりの覚悟が必要です。個人口座で安定して利益をだせるようになって自信がついてから法人化するようにしましょう。
XMの個人口座を法人口座として運用する|リスクが高いので避けるべき
個人口座を法人口座として運用するのは控えるべきでしょう。
XMで個人口座を法人口座として運用すること自体に問題はありませんがリスクが高いです。それならば、XMと同じくらい信頼できる海外FX業者で法人口座を開設したほうが安全で確実です。
XMの個人口座を法人口座として運用する流れ
例えば、法人を設立して間もない頃は、法人用の銀行口座を持ち合わせていないことがほとんどです。そのため、個人名義の口座に資本金の入金を行ったり、支払いも個人口座から行ったりします。
今回はXMTradingが「法人口座開設の再開はしない」と公式が断言しています。そのため、法人化したが「仕方のない理由があって個人口座を利用している」ケースとして取り扱うことも可能と言えます。
XMの個人口座を法人口座として運用するときに必要な準備
どうしてもXMの個人口座を法人口座として運用したい方は以下の2点が必要となりますので準備しましょう。
XMの入出金に利用している代表者名義の通帳記録
XMから出金を行う場合、口座開設者本人の名義の銀行口座が必要となります。プライベートな入出金と混じってしまうことになるため、XM専用の新規銀行口座・通帳をあらためて作っておくとよいでしょう。
XMTradingは法人口座が開設できないという証明
XMの個人口座を法人用として運用する方法は「仕方のない事情がある場合」に求められる正当な手段です。そのため、XMTradingは法人口座が開設できないという証明がなければ、国税庁に指摘されたときに説明することができません。
そのため、XMのサポートデスクに法人口座開設の可否について問い合わせをし、回答をもらったメールは印刷して保存するようにしましょう。
XMの個人口座を法人口座として運用するリスク
XMの個人口座を法人口座扱いで計上して、後々国税から否定されるリスクもあります。
その場合は、納税額に差が発生すれば未納分の税金があるとされ、追徴課税となる恐れがありますので法人化の判断は慎重に行いましょう。
FXトレードの場合は趣味と事業の間が曖昧になりがちです。個人の判断で法人化するかどうかを決めずに、必ず税理士など税務の専門家に相談してから決めるようにしましょう。
XMの法人口座の開設についてよくある質問
海外FXで法人化するデメリットはありますか?
海外FXで口座を法人化するデメリットは以下の5つが挙げられます。
海外FXの法人口座(法人化)に必要な資本金はいくらからですか?
1円からOKです。
ただし、少ないと審査に落ちる可能性もあるので、100万円~1,000万円で見ておくとよいでしょう。
海外FXはいくらから税金が発生しますか?
利益が20万円以下なら納税の必要はありません。
しかしそれ以上だと確定申告が必要です。
アキシオリーで法人口座を開設できますか?
Axiory(アキシオリー)は法人口座を作れます。
FXGTで法人口座を開設できますか?
FXGTは法人口座を作れます。
Exnessで法人口座を開設できますか?
Exnessは法人口座を作れます。
しかし、条件が3つあり、そのうちのひとつである「10万ドルの累計入金額と四半期毎に2億ドルのトレード」が最も達成しづらく、個人トレーダーでExnessで法人口座を開設するのは困難と言えるでしょう。
海外FXで確定申告しないとどうなる?
海外FXで確定申告しないと、追加徴税として追加で多く税金を支払うことになります。
FXは国内と海外どっちがいい?
海外FXと国内FXはそれぞれにメリット・デメリットがあり、目的に合わせてどっちがいいか考える必要があります。
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