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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務アドバイスではありません。詳しくは税理士にご相談ください。

かいたい先生!プロップファームで利益が出始めたんですけど、税金ってどうしたらいいんですか?海外の会社だから申告しなくていいとか…ないですよね?

それは大きな誤解だね。海外のプロップファームから受け取った報酬も、日本の税法では課税対象になる。むしろ、きちんと申告しないと後で大変なことになるよ。
プロップファームでの収益が増えてくると、必ず直面するのが「税金」の問題です。特に海外のプロップファームを利用している場合、確定申告の方法や経費の扱いについて不安を感じる方も多いでしょう。
実は、審査料は失敗分も含めて必要経費に算入するのが一般的な考え方だとご存知でしたか?3回チャレンジに失敗しても、その費用は報酬を得るための業務上の費用として扱えます。この記事では、国税庁のタックスアンサーと所得税基本通達(2026年9月26日確認)を原文で引きながら、プロップファーム報酬の税務処理を初心者にもわかりやすく解説していきます。
前回の記事「プロップファームの教科書 EP13|出金とスケーリング」では出金手順について解説しましたが、今回は税務処理に焦点を当てます。
- プロップファーム報酬の所得区分|雑所得か事業所得か
- 確定申告が必要なケース|副業20万円ルール
- 経費として認められるもの一覧
- 海外送金の記録と為替レート計算方法
- 確定申告の具体的な手順|初心者でもできるステップ
- 税理士に相談すべきタイミング
- まとめ
- よくある質問(FAQ)
- プロップファームの報酬は必ず確定申告が必要ですか?
- 審査に失敗した時のチャレンジ費用も経費になりますか?
- 海外送金で受け取った報酬はどうやって円換算するのですか?
- 通信費やパソコン代は全額経費にできますか?
- 確定申告はいつまでに行えばいいですか?
- プロップファームの報酬は事業所得として申告できますか?
- 住民税の申告はどうやって行うのですか?
- 税理士に依頼すると費用はどのくらいかかりますか?
- 複数のプロップファームから報酬を受け取っている場合はどうなりますか?
- 海外送金の手数料は経費になりますか?
- VPSの利用料は経費になりますか?
- 過去の年分の申告を忘れていた場合はどうすればいいですか?
- プロップファームからの報酬に源泉徴収はありますか?
- 確定申告で間違いがあった場合はどうすればいいですか?
- プロップファームの利益が赤字の場合でも申告は必要ですか?
- プロップファームの報酬にも国内FXと同じ20.315%の税率が使えますか?
プロップファーム報酬の所得区分|雑所得か事業所得か

プロップファームからもらうお金って、給料とは違うんですか?

給与ではないのは確かだね。副業なら「雑所得(業務に係る雑所得)」、事業といえる規模なら「事業所得」になる、というのが国税庁の区分の一般論だよ。プロップファームの報酬について国税庁が区分を示した資料は見当たらないから、最後は税務署か税理士に確認してね。
会社員が副業としてプロップファームの報酬を受け取る場合、雑所得(業務に係る雑所得)として申告するのが一般的で、専業で事業といえる規模なら事業所得になり得ます。ただし、プロップファームの報酬がどの所得区分に当たるかを国税庁が個別に示した資料は、2026年9月26日時点で当サイトでは確認できていません。以下は国税庁が公表している一般的な判断基準です。ご自身の区分は、所轄の税務署か税理士に確認してください。
雑所得とは何か
国税庁は雑所得を「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得」と定義し、例として「副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)」を挙げています公式サイト確認済み。副業のうち「営利を目的とした継続的なもの」は業務に係る雑所得として、総収入金額から必要経費を差し引いて計算します公式サイト確認済み。主な特徴は次のとおりです:
- 総合課税の対象:他の所得と合算して税率が決まる
- 損益通算不可:雑所得の赤字は他の所得と相殺できない
- 青色申告特別控除なし:事業所得のような控除は受けられない
- 経費計上可能:収入を得るために必要な費用は差し引ける
📖 業務に係る雑所得のルール(国税庁 No.1500)
- 前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える方は、請求書・領収書など「現金預金取引等関係書類」の保存が必要公式サイト確認済み
- 前々年分の収入金額が1,000万円を超える方は、確定申告書に収支内訳書などの添付が必要公式サイト確認済み
- 前々年分の収入金額が300万円以下なら、その年に実際に収入した金額・支出した費用で計算できる「現金主義の特例」を使える(確定申告書への記載が必要)公式サイト確認済み
- 雑所得の計算上生じた損失は、他の所得と損益通算できない公式サイト確認済み
出典:国税庁 No.1500 雑所得(2026年9月26日確認)
国内FXとの違い
国内FX業者での取引は「先物取引に係る雑所得等」として、所得税15%(ほかに地方税5%)の申告分離課税になります(復興特別所得税を含めて一般に20.315%)公式サイト確認済み。国税庁の一覧では、この特例の対象は金融商品取引法上の第一種金融商品取引業者などを相手方とする店頭デリバティブ取引などに限られています公式サイト確認済み。プロップファームの報酬は、トレーダー自身が国内業者を相手に行う差金決済ではなく、ファームから支払われる報酬なので、雑所得・事業所得として他の所得と合算する総合課税で扱うのが一般的な考え方です。総合課税の所得税率は5%〜45%の7段階です公式サイト確認済み。
出典:国税庁 No.1522 先物取引に係る雑所得等の課税の特例/No.2260 所得税の税率(2026年9月26日確認)
| 所得区分 | 課税方式 | 税率 | 損益通算 |
|---|---|---|---|
| 国内FX | 申告分離課税 | 一律20.315% | 不可 |
| プロップファーム報酬(雑所得・事業所得の場合) | 総合課税 | 5%~45%(累進) | 不可 |
| 給与所得 | 総合課税 | 5%~45%(累進) | 不可 |
事業所得として申告できるケース
国税庁の所得税基本通達35-2は、事業所得に当たるかどうかを次の基準で判定するとしています公式サイト確認済み。
📖 所得税基本通達35-2(注)の原文
「事業所得と認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する。」
「なお、その所得に係る取引を記録した帳簿書類の保存がない場合(その所得に係る収入金額が300万円を超え、かつ、事業所得と認められる事実がある場合を除く。)には、業務に係る雑所得(…)に該当することに留意する。」
出典:国税庁 法第35条《雑所得》関係(所得税基本通達35-2)(2026年9月26日確認)
判断の軸は「社会通念上、事業といえる規模・態様か」で、取引を記録した帳簿書類を保存していなければ、原則として業務に係る雑所得として扱われます。専業で継続的に取り組んでいても、帳簿を付けていなければ事業所得にはなりにくい、ということです。プロップファームの報酬にこの基準をどう当てはめるかは個別の事情によるため、事業所得で申告したい方は事前に税務署か税理士に確認してください。

事業所得として認められれば青色申告特別控除も使えるけど、税務署の判断が必要だから、事前に税理士に相談することをおすすめするよ。
確定申告が必要なケース|副業20万円ルール

副業で年間20万円以下なら確定申告しなくていいって聞いたんですけど、本当ですか?

所得税の確定申告は不要だけど、住民税の申告は別途必要なんだ。ここを間違えると後で問題になるよ。
確定申告が必要かどうかは、あなたの就業状況と所得金額によって変わります。以下の表で自分のケースを確認してください。
| 就業状況 | プロップ報酬(年間) | 所得税確定申告 | 住民税申告 |
|---|---|---|---|
| 会社員(副業) | 20万円以下 | 不要 | 必要 |
| 会社員(副業) | 20万円超 | 必要 | 確定申告で兼ねる |
| 専業トレーダー | 所得の合計が所得控除の合計以下 | 原則不要(税額が出ないため) | お住まいの市区町村に確認 |
| 専業トレーダー | 所得の合計が所得控除の合計を超え、税額が出る | 必要 | 確定申告で兼ねる |
| 個人事業主(青色申告) | 金額問わず | 青色申告特別控除(55万・65万円)を受けるなら期限内の申告が要件 | 確定申告で兼ねる |
副業20万円ルールの正しい理解
「副業20万円ルール」とは、給与所得者が副業で得た所得が年間20万円以下の場合、所得税の確定申告が不要という制度です。ただし、以下の点に注意が必要です:
- 住民税の申告は別途必要:20万円以下でも市区町村への申告義務がある
- 「所得」であって「収入」ではない:経費を差し引いた後の金額で判断
- 医療費控除などで確定申告する場合:20万円以下でもすべての所得を申告する必要がある
📖 一次情報で確認した20万円ルール
- 国税庁 No.1900:給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合に、「各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人」は確定申告が必要。給与の年間収入金額が2,000万円を超える人は、副業の金額にかかわらず確定申告が必要公式サイト確認済み
- 国税庁 No.1900 Q&A:20万円の規定は「確定申告を要しない場合について規定しているもの」で、医療費控除などの還付申告をするときは「その20万円以下の所得も併せて申告をする必要があります」公式サイト確認済み
- 住民税(名古屋市の例):「市民税・県民税には、所得税のような申告の省略範囲はなく、原則としてすべての所得を申告する必要があります」「所得税の確定申告を行う場合には、改めて市民税・県民税の申告を行っていただく必要はありません」公式サイト確認済み。提出先や様式はお住まいの市区町村で確認してください
出典:国税庁 No.1900/No.1900 Q&A「確定申告を要しない場合の意義」/名古屋市「給与所得者で副収入がある場合、市民税・県民税の申告は?」(2026年9月26日確認)

じゃあ、収入が30万円でも経費が15万円あれば、所得は15万円だから確定申告不要ってことですか?

その通り!だからこそ、経費をしっかり記録しておくことが重要なんだ。次のセクションで詳しく見ていこう。
専業トレーダーの場合
専業でプロップトレードを行っている場合、国税庁の基準は「その年分の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合で、その超える額に対する税額が、配当控除額と年末調整の際に控除を受けた住宅借入金等特別控除額の合計額を超える人」は確定申告が必要、というものです公式サイト確認済み。所得控除の中心になる基礎控除は、以前の「一律48万円」から大きく変わっています。
| 合計所得金額 | 令和7年分 | 令和8年分・令和9年分 |
|---|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 | 104万円 |
| 132万円超 336万円以下 | 88万円 | 104万円 |
| 336万円超 489万円以下 | 68万円 | 104万円 |
| 489万円超 655万円以下 | 63万円 | 67万円 |
| 655万円超 2,350万円以下 | 58万円 | 62万円 |
令和8年分の金額は令和8年12月1日施行。2,350万円超は段階的に減り、令和10年分以後は別の金額になります公式サイト確認済み。出典:国税庁 No.1199 基礎控除/No.2020 確定申告(2026年9月26日確認)
所得が所得控除の合計以下で所得税の確定申告が要らない場合でも、以下の理由から申告しておくと安心です:
- 所得証明が必要になる場合がある(賃貸契約、ローン審査など)
- 国民健康保険料の軽減措置を受けられる可能性
- 将来的な事業所得への切り替えを見据えた記録作り
経費として認められるもの一覧
国税庁は、雑所得や事業所得の必要経費に算入できる金額を「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」と「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」としています公式サイト確認済み。プロップファームの報酬を得るために払った審査料(チャレンジ費用)は、合格・不合格にかかわらず、この業務上の費用として必要経費に算入するのが一般的な考え方です。ただし国税庁がプロップファームの審査料を名指しで示した資料はないため、支払いの記録を残し、説明できるようにしておきましょう。
⚠️ 国税庁が明記している注意点
- 家事関連費(通信費・家賃・電気代など私生活と共用のもの)で必要経費になるのは、「取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます」公式サイト確認済み
- 必要経費になるのは、原則としてその年において債務の確定した金額公式サイト確認済み(前々年の収入300万円以下で現金主義の特例を選んだ場合を除く)
- 所得税や住民税、罰金・科料・過料は必要経費になりません公式サイト確認済み
出典:国税庁 No.2210 やさしい必要経費の知識(2026年9月26日確認)

3回チャレンジに失敗して、その後4回目で合格した場合、4回分全部が経費になるんですか!?

一般的にはそう考えられているよ。失敗した回も「報酬を得るための業務上の費用」だからね。ただ、記録がないと説明できないから、購入メールと明細は必ず残しておこう。
| 費目 | 認められる範囲 | 按分の必要性 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 審査料(チャレンジ費用) | 失敗分も含め全額 | 不要 | ◎ |
| 通信費(インターネット) | トレードに使用した割合 | 必要(業務に使った割合を記録で説明) | ○ |
| PC・モニター購入費 | トレード専用またはトレード使用割合 | 必要(専用でなければ) | ○ |
| トレード関連書籍 | 全額 | 不要 | ◎ |
| 有料セミナー・教材 | 全額 | 不要 | ◎ |
| 家賃 | トレード専用部屋のみ | 必要(面積按分) | △ |
| 電気代 | トレードに使用した割合 | 必要(時間・使用割合) | ○ |
| VPS利用料 | 全額 | 不要 | ◎ |
| 取引ツール(MT4/MT5有料版) | 全額 | 不要 | ◎ |
| 海外送金手数料 | 全額 | 不要 | ◎ |
審査料が全額経費になる理由
国税庁の定義では、必要経費は「総収入金額を得るために直接要した費用」や「業務上の費用」です。プロップファームの審査料は、たとえ失敗したとしても、次の点からこれに当たると説明しやすい費用です:
- 必要性:合格して収入を得るために不可欠な支出である
- 直接性:プロップファームでの収入に直接結びついている
- 業務関連性:トレード業務そのものに関わる費用である
例えば、Fintokei(チェコのプロップファーム)で3回失敗し、4回目で合格した場合:
- 1回目:21,800円(失敗)
- 2回目:21,800円(失敗)
- 3回目:21,800円(失敗)
- 4回目:21,800円(合格)
- 合計87,200円が全額経費

ただし、領収書やメールの記録はしっかり保存しておくこと。税務調査が入った時に証明できるようにね。
按分が必要な経費の計算方法
通信費やPC購入費など、プライベートでも使用するものは按分が必要です。以下の方法で合理的に計算しましょう:
通信費の按分例
- 月額インターネット料金:5,000円
- 1日のうちトレードに使用する時間:8時間(全体の33%)
- 経費として計上:5,000円 × 33% = 1,650円/月
家賃の按分例(専用部屋がある場合)
- 家賃総額:100,000円/月
- 総面積:60㎡
- トレード専用部屋:10㎡(全体の16.7%)
- 経費として計上:100,000円 × 16.7% = 16,700円/月
💡 按分の注意点
按分比率は「合理的な根拠」が必要です。日記やスケジュール帳で実際の使用状況を記録しておくと、税務調査時の説明がスムーズになります。
海外送金の記録と為替レート計算方法

プロップファームからドルで受け取った報酬は、どうやって日本円に換算するんですか?

国税庁の通達では、原則は「取引日(収入を計上すべき日)」のTTM(仲値)だよ。業務に係る雑所得や事業所得なら、継続して使うことを条件に、収入はTTB(電信買相場)でもいいとされているんだ。
プロップファームからの報酬は外貨(主にUSD)で支払われることが多いため、確定申告では日本円に換算する必要があります。
為替レートの基準日
所得税基本通達57の3-2は、外貨建取引の円換算を「その取引を計上すべき日(以下この項において「取引日」という。)における対顧客直物電信売相場…と対顧客直物電信買相場…の仲値による」と定めています公式サイト確認済み。報酬なら、その報酬を収入に計上すべき日が基準日です。
- いつが「計上すべき日」か:国税庁の通達に、プロップファームの報酬をいつ収入に計上するかを名指しした規定は見当たりません。支払いが承認された日か着金日か、自分のケースを税務署・税理士に確認し、決めた方法を毎年続けてください
- 現金主義の特例:前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円以下なら、その年に収入した金額で計算できる特例があります(確定申告書への記載が必要)公式サイト確認済み。この場合は実際に受け取った日が基準になります
- 円で支払われる報酬:通達57の3-1は、外貨建取引を「その取引に係る支払が外国通貨で行われるべきこととされている取引」としています公式サイト確認済み。円建てプランの報酬を国内銀行へ円で受け取るなら、円換算そのものが要りません
適用する為替レートの種類
税務上使用できる為替レートは以下の通りです:
⚠️ 2026年9月追記
Wise・Revolut は規約上、プロップファームへの支払いも報酬の受け取りも不可です。日本から使える受け取り方(国内銀行送金・Rise・暗号資産)はプロップファームの支払い方法と出金の受け取り方で整理しています。
- TTM(電信売買相場の仲値):原則。取引日のTTS(電信売相場)とTTB(電信買相場)の仲値公式サイト確認済み
- TTB(電信買相場):不動産所得・事業所得・山林所得・雑所得を生ずべき業務では、継続適用を条件に「売上その他の収入」に使える。経費は取引日のTTS(電信売相場)公式サイト確認済み
- どの銀行の相場か:原則は「その者の主たる取引金融機関のもの」。合理的なものを継続して使っていれば認められる公式サイト確認済み
- 月初・前月末・前月平均など:業務に係る所得では、継続適用を条件に、取引日の属する月(週)の前月末・当月初日の相場や、前月の平均相場のような1か月以内の一定期間の平均値も使える公式サイト確認済み
出典:国税庁 所得税基本通達 法第57条の3《外貨建取引の換算》関係(57の3-1・57の3-2)(2026年9月26日確認)
Rise・PayPalなどで実際に円へ両替したときのレートは、通達が定める換算レートそのものではありません。外貨のまま受け取った報酬を後日円に替えたときの差額の扱いも含め、実際のレートで計上したい方は税理士に確認してください。

Riseなどの送金サービスの取引履歴は、受け取った日と金額の記録としてそのまま使えるよ。換算に使うレートは、通達どおりTTM(継続適用ならTTB)を別に控えておこう。
記録すべき情報
確定申告時にスムーズに処理できるよう、以下の情報を記録しておきましょう:
| 項目 | 記録内容 | 保存資料 |
|---|---|---|
| 支払日 | プロップファームが支払いを実行した日付 | 支払い通知メール |
| 受取日 | 銀行口座に着金した日付 | 通帳、取引明細 |
| 外貨金額 | 受け取ったドル額 | 支払い通知、取引明細 |
| 為替レート | 適用したレート | 為替レート表、取引明細 |
| 円換算額 | 外貨金額 × 為替レート | 計算記録 |
| 送金手数料 | Rise、PayPal等の手数料 | 取引明細 |
計算例
実際の計算例を見てみましょう:
【ケース1】Rise経由で円で受け取った場合
- 受取日:2026年1月15日
- プロップファームから受取:1,000 USD(Rise に USD で着金)
- Rise の円出金レート:1 USD = 148.50円
- Rise の円出金手数料:10.00 USD(Local Currency・公式ヘルプ)
- 実際の受取額:990 USD × 148.50円 = 147,015円
- 収入として計上:148,500円(1,000 USD × 148.50円)
- 経費として計上:1,485円(10 USD × 148.50円)
※ケース1は計算の流れを示すため、Riseの円出金レートで換算しています。通達どおりに換算する場合は、148.50円の代わりに取引日のTTM(継続適用ならTTB)を使ってください。
【ケース2】複数回に分けて受け取った場合
- 1月受取:500 USD × 148.00円 = 74,000円
- 2月受取:700 USD × 149.50円 = 104,650円
- 3月受取:300 USD × 147.00円 = 44,100円
- 年間収入合計:222,750円
Excelテンプレートの活用
記録を効率化するため、以下のようなExcelテンプレートを作成しておくと便利です:
| 日付 | 支払元 | 外貨額(USD) | 為替レート | 円換算額 | 手数料(USD) | 手数料(円) | 備考 | |------|--------|-------------|-----------|----------|------------|-----------|------| | 1/15 | TradingCult | 1,000 | 148.50 | 148,500 | 10.00 | 1,485 | Rise経由 |
確定申告の具体的な手順|初心者でもできるステップ

確定申告って難しそうで不安です…初めてでもできますか?

大丈夫!今はe-Taxで簡単にできるし、手順通りに進めれば初心者でも問題なく完了できるよ。一つずつ見ていこう。
準備するもの
確定申告を始める前に、以下のものを用意しましょう:
- マイナンバーカード(推奨):e-Taxでスマホ申告が可能
- 源泉徴収票:給与所得者の場合
- 収入の記録:プロップファームからの支払い通知、取引明細
- 経費の領収書・記録:審査料、通信費、PC購入費など
- 銀行口座情報:還付金の受取先
ステップ1:収入と経費の集計
まず、1年間(1月1日~12月31日)の収入と経費を集計します。
収入の計算
プロップファームA:500,000円 プロップファームB:300,000円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 収入合計:800,000円
経費の計算
審査料(3回失敗+1回合格):87,200円 通信費(年間):19,800円(月1,650円×12ヶ月) トレード書籍:15,000円 VPS利用料:36,000円(月3,000円×12ヶ月) 海外送金手数料:2,400円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 経費合計:160,400円
所得の計算
所得 = 収入 - 経費 所得 = 800,000円 - 160,400円 = 639,600円
ステップ2:e-Taxの準備
e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用することで、自宅から簡単に確定申告ができます。
- 利用者識別番号の取得:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で取得
- マイナンバーカード方式の設定:スマホでマイナンバーカードを読み取り
- または、ID・パスワード方式:税務署で発行してもらう
ステップ3:確定申告書の作成
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使います:
- 所得の入力:
- 「雑所得」を選択
- 「その他」→「業務」を選択(またはFX等の場合は該当項目)
- 収入金額:800,000円
- 必要経費:160,400円
- 所得金額:639,600円(自動計算)
- 給与所得の入力:会社員の場合、源泉徴収票の内容を入力
- 所得控除の入力:
- 社会保険料控除
- 生命保険料控除
- 医療費控除(該当する場合)
- 税額の計算:システムが自動で計算
- 還付金または納付額の確認
ステップ4:提出
以下のいずれかの方法で提出します:
- e-Tax送信:マイナンバーカードまたはID・パスワードで送信
- 郵送:印刷した申告書を税務署に郵送
- 税務署に持参:確定申告期間(2月16日~3月15日)に提出

e-Taxなら24時間いつでも提出できるし、還付金も早く戻ってくるからおすすめだよ。
ステップ5:納税または還付
- 納税が必要な場合:3月15日までに納付(口座振替、クレジットカード、コンビニ払いなど)
- 還付の場合:申告から1~2ヶ月後に指定口座に振り込まれる
初心者向けチェックリスト
申告前に以下を確認しましょう:
- □ すべての収入を計上したか
- □ 経費の領収書・記録は保存してあるか
- □ 為替レートの計算は正しいか
- □ 源泉徴収票の内容を正確に入力したか
- □ 還付金の受取口座は正しいか
- □ 提出期限(3月15日)に間に合うか
税理士に相談すべきタイミング

いつから税理士さんに頼んだ方がいいんですか?自分でやるのと、どっちがいいんでしょう?

所得が一定以上になったら税理士に依頼する方が安心だよ。特に以下のようなケースでは専門家のサポートが必要になるね。
税理士への相談を検討すべきケース
1. 年間所得が500万円を超える場合
所得が増えると税率も上がるため、節税対策の重要性が高まります。税理士に依頼することで:
- 最適な経費計上方法の提案
- 将来的な法人化のタイミング提案
- 税務調査への対応
2. 事業所得への切り替えを検討している場合
専業トレーダーとして、雑所得から事業所得への切り替えを検討する場合:
- 事業所得として認められるための要件確認
- 青色申告承認申請のサポート
- 開業届の提出サポート
📖 青色申告・開業届の要件(国税庁)
- 青色申告ができるのは「不動産所得、事業所得、山林所得のある方」。雑所得のままでは青色申告はできません公式サイト確認済み
- 「青色申告承認申請書」は、青色申告をしようとする年の3月15日までに所轄税務署長へ提出。その年の1月16日以後に新規に業務を開始した場合は、業務を開始した日から2か月以内公式サイト確認済み
- 青色申告特別控除は、正規の簿記で記帳し貸借対照表・損益計算書を添付して期限内に申告すれば55万円、さらにe-Taxで送信するか優良な電子帳簿保存をすれば65万円、それ以外の青色申告者は10万円公式サイト確認済み
- 55万円・65万円の控除は、還付申告であっても確定申告期限(翌年3月15日)までに提出することが要件公式サイト確認済み
- 「個人事業の開廃業等届出書」(開業届)の提出期限は、事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで公式サイト確認済み
出典:国税庁 No.2070 青色申告制度/No.2072 青色申告特別控除/No.2090 新たに事業を始めたときの届出など(2026年9月26日確認)
3. 複数の収入源がある場合
プロップファーム以外にも収入がある場合:
- 給与所得 + プロップ報酬
- 個人事業 + プロップ報酬
- 不動産収入 + プロップ報酬
- 株式投資 + プロップ報酬
これらの所得を適切に区分し、最も有利な申告方法を選択する必要があります。
4. 税務調査の通知を受けた場合
税務署から調査の連絡があった場合は、すぐに税理士に相談してください。専門家の立会いがあることで:
- 適切な説明と資料提示ができる
- 不利な自白を避けられる
- 交渉をスムーズに進められる
5. 法人化を検討している場合
年間利益が800万円を超えてきたら、法人化による節税効果が大きくなります:
- 個人の所得税率が33%~の場合、法人税率(最大23.2%)の方が有利
- 経費の範囲が広がる
- 社会的信用が向上する
税理士費用の目安
| サービス内容 | 費用目安 | 適したケース |
|---|---|---|
| 確定申告のみ(雑所得) | 3~5万円 | 年間所得300万円以下 |
| 確定申告(事業所得・青色) | 5~10万円 | 年間所得500万円以下 |
| 顧問契約(記帳代行込み) | 月2~3万円 | 年間所得500万円以上 |
| 法人化支援 | 20~30万円 | 法人設立時 |
| 税務調査立会い | 10~30万円 | 税務調査時 |
良い税理士の見つけ方
プロップトレーダーに適した税理士を探すポイント:
- 海外送金・外貨取引の知識がある:FX税務に詳しい税理士
- 雑所得から事業所得への切り替え実績がある
- オンライン対応可能:Zoom等でやり取りできる
- レスポンスが早い:質問への回答が迅速
- 料金体系が明確:追加費用の説明がある

最初は自分で申告してみて、所得が増えてきたら税理士に依頼するというステップアップが理想的だよ。
まとめ
プロップファーム報酬の税務処理について、重要なポイントをおさらいしましょう。
この記事の重要ポイント
- 副業なら雑所得、事業といえる規模なら事業所得が一般論
- 総合課税で所得税率は5~45%(7段階)
- 帳簿書類の保存がなければ原則「業務に係る雑所得」(通達35-2)
- 副業20万円ルールの正しい理解
- 20万円以下でも住民税申告は必要
- 「所得」であって「収入」ではない
- 審査料は失敗分も含めて必要経費にするのが一般的
- 購入メール・明細を残して説明できるようにする
- 通信費・PC等は按分が必要
- 外貨の報酬は取引日のTTMで円換算(継続適用ならTTB可)
- 円で受け取る報酬は換算不要
- 記録をしっかり保存
- e-Taxで簡単に申告できる
- マイナンバーカードでスマホ申告
- 初心者でも手順通りに進めればOK
- 所得500万円超なら税理士への相談を検討
- 節税対策と将来設計のサポート
- 費用以上のメリットがある

税金のことがよく分かりました!特に審査料が全額経費になるっていうのは知らなかったです。これからはしっかり記録を取っておきます!

その意気だね!トレードで利益を出すのも大切だけど、税務処理を正しく行うことで手元に残るお金を最大化できるんだ。頑張ってね!
次のステップ
確定申告の準備ができたら、以下のアクションを取りましょう:
- 今すぐ:収入と経費の記録を開始(Excelテンプレートを作成)
- 今月中:e-Taxの利用者識別番号を取得
- 年末までに:1年分の収支をまとめる
- 2月~3月:確定申告を提出
シリーズ記事
プロップファームについてもっと詳しく知りたい方は、プロップファームの教科書(総合ガイド)もご覧ください。
よくある質問(FAQ)
プロップファームの報酬は必ず確定申告が必要ですか?
会社員で副業としてプロップトレードをしている場合、年間所得(収入から経費を引いた金額)が20万円以下であれば所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税の申告は別途必要なので、お住まいの市区町村に申告してください。専業の場合は、所得の合計が基礎控除などの所得控除の合計を超えて税額が出るときに確定申告が必要です。基礎控除は所得に応じて変わり、令和8年分は合計所得489万円以下なら104万円です(国税庁 No.1199・No.2020)。
審査に失敗した時のチャレンジ費用も経費になりますか?
はい、失敗分も含めてすべて経費として計上できます。プロップファームで収入を得るために必要な支出であるため、たとえ審査に合格できなかったとしても税務上の経費として認められます。3回失敗して4回目で合格した場合、4回分すべての審査料が経費になります。
海外送金で受け取った報酬はどうやって円換算するのですか?
国税庁の所得税基本通達57の3-2では、原則として収入を計上すべき日(取引日)のTTM(電信売買相場の仲値)で円に換算します。業務に係る雑所得や事業所得では、継続して使うことを条件に、収入をTTB(電信買相場)で換算することもできます。Riseなどで実際に円へ両替したレートは通達の換算レートそのものではないため、使いたい場合は税理士に確認してください。円で支払われ円のまま受け取る報酬は、換算自体が不要です。
通信費やパソコン代は全額経費にできますか?
プライベートでも使用している場合は、按分が必要です。例えば、1日のうち8時間をトレードに使っている場合、通信費の33%程度を経費として計上できます。トレード専用のPCやモニターであれば全額経費にできますが、プライベートでも使用する場合は使用割合に応じて按分してください。
確定申告はいつまでに行えばいいですか?
確定申告の期間は原則として毎年2月16日から3月15日までで、申告と納付の期限は原則3月15日です(国税庁 No.2020)。この期間内に前年1月1日~12月31日の所得を申告します。e-Taxを利用すれば期間中いつでも24時間提出できます。還付申告の場合は翌年1月1日から5年間提出可能です。
プロップファームの報酬は事業所得として申告できますか?
国税庁の所得税基本通達35-2は、事業所得に当たるかを「社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうか」で判定し、取引を記録した帳簿書類の保存がない場合は原則として業務に係る雑所得になるとしています。プロップファームの報酬について国税庁が個別に区分を示した資料はないため、事業所得で申告したい場合は事前に税務署か税理士に確認してください。事業所得なら、青色申告承認申請書を期限内に出すことで青色申告特別控除(最高65万円)などを使えます。
住民税の申告はどうやって行うのですか?
副業所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は必要です。お住まいの市区町村の役所に「住民税申告書」を提出します。所得税の確定申告をした場合は、改めて住民税の申告をする必要はないと案内している自治体があります(名古屋市など)。詳しくは市区町村の税務課に問い合わせてください。
税理士に依頼すると費用はどのくらいかかりますか?
雑所得の確定申告のみであれば3~5万円程度、事業所得として青色申告する場合は5~10万円程度が相場です。年間所得が500万円を超える場合は、顧問契約(月2~3万円)を検討する価値があります。税理士費用は経費として計上できるため、実質的な負担はさらに少なくなります。
複数のプロップファームから報酬を受け取っている場合はどうなりますか?
すべてのプロップファームからの報酬を合算して申告します。例えば、FintokeiとFundedNextの両方から報酬を受け取っている場合、それぞれの収入を合計したものが総収入になります。同様に、各プロップファームの審査料もすべて合算して経費として計上できます。
海外送金の手数料は経費になりますか?
はい、プロップファームからの報酬を受け取る際に発生したRiseやPayPalなどの送金手数料は、全額経費として計上できます。銀行の中継手数料や受取手数料も同様です。これらの手数料も円換算して経費に含めてください。
VPSの利用料は経費になりますか?
トレード用のVPS(仮想専用サーバー)利用料は全額経費として計上できます。VPSをトレード専用で使用している場合は按分不要ですが、他の用途にも使っている場合は使用割合に応じて按分してください。月額料金の領収書や取引明細を保存しておきましょう。
過去の年分の申告を忘れていた場合はどうすればいいですか?
気づいた時点で、できるだけ早く期限後申告をしてください。国税庁によると、税務署からの調査の事前通知の前に自主的に期限後申告をした場合、無申告加算税は納付すべき税金の5%で、事前通知の後や調査の後はより高い割合になります(No.2024)。別途、延滞税がかかる場合もあります。気づいた時点ですぐに税務署または税理士に相談し、正しい申告を行ってください。放置すると税務調査のリスクが高まります。
プロップファームからの報酬に源泉徴収はありますか?
海外のプロップファームから直接受け取る報酬には、基本的に源泉徴収はありません。国内の給与所得のように自動的に税金が引かれることはないため、自分で確定申告して納税する必要があります。受け取った金額がそのまま収入として扱われるので、税金分を別に確保しておくことをおすすめします。
確定申告で間違いがあった場合はどうすればいいですか?
申告期限内であれば「訂正申告」として再提出できます。期限後に間違いに気づいた場合は「更正の請求」(税金を多く払いすぎた場合)または「修正申告」(税金が少なかった場合)を行います。更正の請求ができるのは原則として法定申告期限から5年以内で、修正申告は税務署からの調査の事前通知の前に自主的に行えば過少申告加算税はかかりません(国税庁 No.2026)。e-Taxであれば訂正申告は簡単に行えます。不安な場合は税務署に相談してください。
プロップファームの利益が赤字の場合でも申告は必要ですか?
副業で赤字の場合、所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。また、翌年以降に利益が出た際の比較資料として、赤字でも申告しておくことをおすすめします。専業の場合は、他の所得との兼ね合いで判断が必要なので、税理士に相談してください。
プロップファームの報酬にも国内FXと同じ20.315%の税率が使えますか?
一般的には使えないと考えられています。国内FXの申告分離課税(所得税15%・地方税5%)は「先物取引に係る雑所得等の課税の特例」によるもので、国税庁の一覧では対象が金融商品取引法上の第一種金融商品取引業者などを相手方とする店頭デリバティブ取引などに限られています(No.1522)。プロップファームの報酬はファームから支払われる報酬のため、雑所得や事業所得として給与などと合算し、所得税5%〜45%の累進税率で計算するのが一般的な扱いです。個別の判断は税務署か税理士に確認してください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務アドバイスではありません。個別の税務処理については、必ず税理士や税務署にご相談ください。
※免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。プロップファームの利用は各社の規約をご自身でご確認の上、自己責任でご判断ください。記載の数値・条件は変更される可能性があります。最新情報は必ず各社の公式サイトでご確認ください。本記事はPRを含みます。
